月曜日, 10月 26th, 2020

5年ほど前、お盆休みを利用して台湾に一人で旅行をしたことがあります。それまで海外は、ツアー旅行でしか行ったことがありませんでした。また、完全な一人旅というのも初めてでしたので、とても思い出深い旅行となりました。行先は台北と台南ということだけしか決めておらず、飛行機のチケットとホテルの予約をネットで済ませて、あとはまったくのフリープランで旅立ちました。この初めての一人旅で味をしめ、その後、毎年お盆休みを利用して、上海やソウル、香港、マカオなどアジアの国々を旅するようになります。

まずは九分に向かいました。近くの駅までは電車で移動して、後はタクシーを利用しました。九分に着いたのはお昼ごろです。九分の魅力は赤い提灯に火が灯る夜だと思っていたので、夕方はとにかくぶらぶらして過ごすことにしました。九分という街は山の中腹にあるのですが、まずは上の方を目指しながらくまなく歩き回りました。

山の上の方を目指して細い道に入り込んでいったのですが、その時に気づいたのはこの街に野良猫?が多かったことです。途中感じの良い茶屋で軽食をとり一休みしながらさらに上方向に歩いていくと、やがて眼下に海が見えてきました。山頂近くまできたせいか心なしか気温も下がり、海側から気持ち良い潮風が吹いてきて、とても気持ちの良い場所でした。
その後、夕方になり九分の街中に戻ってきたのですが、夜の風景はやはり独特の雰囲気で素晴らしかったです。よくいわれる「千と千尋」の世界が目の前に広がっているようでした。

この台湾一人旅では、予定を事前にあまり決めていなかったのですが、唯一決まっていたことが知人の「何さん」に合うことでした。何さんは日本にお姉さん夫婦があり、この夫妻と私は友達だったのです。私が台湾に一人で行くことをお姉さんから聞いた何さんは、台北を案内したいから連絡をください、と言ってくれていました。台北に着いてから何さんに連絡をしたのですが、その後、美味しいお店や上手いマッサージ店、綺麗な夜景スポットなど、色々なところに連れて行ってもらったことが本当に楽しかったです。

なかでも、何さんが自転車を用意してくれて、台北から淡水まで自転車で走りにいったことが特に印象に残っています。南国の青い空の下、海辺のサイクリングロードを自転車で走り抜けるのは、思わず「ひゃー」と声が出るほど爽快でした!途中、海辺のカフェで食べた、かき氷もとても美味しかったです。このカフェの、少しさびれていながらも南国の開放感に溢れた佇まいも忘れられません。

ホリデー一人旅1.jpg

この旅行で唯一汚点となったのが帰りの飛行機の時間を間違えてしまったことです。ホテルを出て空港に到着し、航空会社のカウンターでチェックインしようとしたのですが、受付の女性スタッフは飛行機が飛び立ってしまったことをジェスチャーで教えてくれました。自分がフライトの時間を勘違いしていてことを理解した瞬間、頭が真っ白になりました。

その時は、次の日に仕事が入っていたのでどうしてもその日に日本に帰らなくてはならなかったので相当焦りました。結局、キャセイパシフィックに空きが出たので、なんとか潜り込むように乗り込み帰国することができました。つたない英語で必死な表情で訴えたことが伝わって安心しました。

台湾はツアー旅行ですが、何度も訪れたことがあり、この時の旅行でさらに身近に感じていたこと。また、台湾の人々はもともと親日家が多く、海外にいるという自覚が薄くなっていて緊張感が少なくなっていたことなど、理由はあるのですが、日本にいるのではない。海外にいるのだ!という自覚と緊張感を常に持っていることは必要だな!と改めて感じました。